大切な人との死別を経験し、喪失感や孤独感からなかなか立ち直れず苦しんでいる方の存在を知りました。それを知ったきっかけは、私自身の夫との死別体験が発端となり、このブログを通じて、たくさんの死別者の方と出会いにより気付くことが出来ました。
最愛の人を失った悲しみは、どんなに親しい人でもその悲しみのすべてを受け止めることはできません。
しかし、ある大切な感情が、死別者の悲しみを癒すきっかけとなったり、立ち直るきっかけになることに気付きました。
今回はそんな私自身の経験に沿って、未だ死別後の深い悲しみの渦から抜け出せずにいる人へご紹介したいと思います。
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目次
死別後の立ち直りは難しい 死別後に陥りやすいある症状とは?

その人にとって最も重要な人であればあるほど、死別後に現れる「悲嘆反応」は大きくなります。
「悲嘆反応」とは、喪失に起因する強く悲痛な苦悩を指します。
同じように死別後に現れる症状の一つとして「複雑性悲嘆」という症状もありますが、この場合は、死別を原因とする深く悲痛な苦悩の結果として生じた精神的あるいは行動的に障害された状態を指します。
この症状に陥ってしまう可能性の高いものとして、近親者の突然の死や、事件などの暴力的な死などがあげられると言われおり、具体的には、通常の悲嘆反応が6か月以上続き、日常生活に影響を及ぼしている状態を指します。
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大切な人との死別により現れるある感情とは?

私が夫を亡くしてしまった後に抱いた感情の一つに、強い孤独感を覚えています。
また、当たり前に隣にいた人がこの世から突然いなくなってしまった瞬間から、いまのこの現実が非現実的で、まるで人ごとのような感覚をも覚えました。
それでも、最愛の人の喪失を経験して日がだんだんと経つにつれ、これは現実なんだとわかり、強い孤独感を感じるようになったのです。
最も大切な人を突然死で亡くすという経験をした人なんて、知りうる限り私の周りには誰一人いなかった為、どんな人からの励ましの声も素直に受け取れませんでした。
この悲しみをわかってくれる人なんて誰もいない、と自分と周囲の人との境界線を作ってしまっていたのです。
強い孤独感は、本当にこの世が終わってしまったかのような感覚を覚え、これからの未来に絶望しか見出すことが出来なくなります。
また、そんな孤独な世界に、未だ自分だけ生きながらえている現実に、嫌悪感をも覚えることが幾度もありました。
強い孤独感が生んだある感情『承認欲求』とは?

夫を亡くしたばかりの自分は、なぜ自分にこのような不運が訪れてしまったのか、なぜ突然死なんて確率の極めて低い現象が夫に起こってしまったのか、すべてに疑問を抱きつつも、一つも答えがわからずにいました。
毎日心が張り裂けそうになる程の悲しみに耐えながら過ごしていたある時、強い孤独感が生んだある感情が私を少しずつ変えていきました。
その時に沸いたある感情とは、『同じような経験をしている人に縋りたい。』『同じような境遇の方にこの悲しみを理解してほしい。』という承認欲求という心の動きだったのです。
この承認欲求とは、心理学で「自分を理解してほしい。認めてほしい。」という誰もが持つ自然な心の動きを指す言葉です。
特に、精神的に強い孤独感に苛まれている場合に強くこの感情が引き出されます。
そんな感情を覚えた私は、同じように最愛の人を亡くしてしまった人とつながりたいと思うようになり、悲しみにどう向き合い、どのような日々を過ごし前進していったのか、何か一つでも手掛かりがあれば知りたいと強く思うようになったのです。
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死別後の立ち直りのきっかけとなるある感情とは

私が思う、大切な人との死別後の立ち直るきっかけとなるある感情とは、分かり合える人とのつながりを求める承認欲求だと思っています。
私の場合は、『同じような経験をしている人に縋りたい。』『助けてほしい。』という、同じ境遇の方へ助けを求めたい気持ちが現れたのですが、この感情が救いとなりました。
夫亡き後、しばらく私は家に引きこもるようになったのですが、その際にいつも携帯でインターネット内で気になることをただふらふらと検索していました。何も考えられなかった中、それでも時間は十分にあったので、その空いてる時間をつぶしていくよう、ただボーッとネット内の情報を見やっていました。
無理だとはわかっているのに、どうにかして死んだ夫に会いたい想いから、ある日は霊能力者について調べてみたり、ある日は死んだ後はどうなるのか、死後の世界について調べてみたり・・・。
そんな毎日を過ごしている中、同じように夫と早くに死別した女性が何人もいる事実を知ったのです。
他にも親や子などの肉親を亡くした方や親友を亡くされた方など様々いらっしゃいましたが、それぞれの方が、その時の気持ちやその後の時間の過ごし方など、とても大変な苦労をされたということを知りました。
特に早くに配偶者を亡くしてしまった方が発言する様々な言葉は、私の胸の中にダイレクトに響き、同じような経験をした方が世の中にこんなにもいるんだ、という現実に衝撃を受けました。
私だけが悲しいんじゃない、他にもたくさんの人が困難に直面しながらも一生懸命に生きている、そのような事実は、私の背中の後押しともなり、また孤独感を和らげてくれました。
死んだ人に会いたいと願う方へ 時間は1つの立ち直るきっかけとなる

今となってはわかったことに、この悲しみが完全に癒えることはなくとも、次第に少しずつ薄れていくという時間の神秘さがありました。
「時間とは、どんな心の傷でも癒す薬。」という名言があります。
本当に不思議なもので、あれだけ毎日絶望し、どうこれから生きればいいか悩んでいた日々を送っていても、今、私はこれからの人生に前向きに生きています。
今の時代、インターネットの世界は情報があまりにも多く信ぴょう性がないものがほとんだと聞くこともありますが、私はネットの世界でしか知り得ることのできなかった、互いに分かり合える死別者同士のつながりを知りました。
私はこのブログで、大切な人を亡くしてしまってつらい思いをされている方に、何らかの気付きだったり安心感をもたらすことが出来る発信をしていきたいと思っています。
私自身がインターネットの世界で、同じ境遇の誰かにこの悲しみをわかってほしいと思ったのと同じように、実際にこのブログに足を運び、わざわざコメントを頂けることもあり、そんな方々の多くが私と同じ想いを抱いていらっしゃいます。
人はやはり一人では生きていけないのだ、と夫を亡くしてからはますます感じることが多く、たくさんの方に助けていただきながらここまで来ました。
これからも、皆様とのつながりを糧に、夫の分も人生を必死に生き抜いてやります!
コメント
はじめまして。
私も2週間前に夫を突然死で亡くしました。
とてつもない孤独感と悲しみでいっぱいですが、ブログを拝見して私もほんの少しづつでいいから気持ちを切り替えていかなければいけないかなと思いました。
またお邪魔しにきます。
maefa様
コメントありがとうございます。
すぐに返信できず、お辛いときにすぐにお声がけ出来ずに申し訳ありません。
その後、いかがでしょうか。。食事はとれていますか?睡眠はとれていますか?
まだまだお辛い中、ゆっくりお身体を休められてはいないのかもしれませんが、
旦那様はきっとおそばで主様を心から心配し、少しずつ元気を取り戻してほしいと願っているはずです。
きっと一番つらいときは、側にいてくれていますよ。
ゆっくりゆっくり、進んでいきましょうね。
yonamama
よなままさんと同じ思いを抱えています。よなままさんのお気持ち、本当によくわかります。私も同じ思いです。
まだ今の私には「主人の分まで…」とは言えませんが、ほんの少しだけ前を見る時間が出来たようにも思えます。
またお邪魔しますね。
初めてコメントさせていただきます。
最愛の娘を今年の4月27日に交通事故で亡くしました。小学4年生です。まだ、四十九日がきていません。悪夢のような出来事です。今もその悪夢は続いています。でも、日に日に、悪夢ではなくて現実であることを突き付けられます。娘のいない穴は大きくて、本当にぽっかりと心のなかに穴が開いています。胸が苦しくて苦しくていつもためいきばかりです。高一と中2の兄がいます。二人とも、そして主人も苦しみと戦っています。
sako様
コメントを拝見しとても胸が締め付けられました。
大変な悲しみを経験され、今もなおその悲しみと戦っておられることと思います。
私は夫を突然死で亡くして以来、以前よりもますます臆病になってしまいました。
また悪いことが繰り返し起こってしまうのではないかと怖いのです。
sako様、どうか、一緒に苦しんでおられるご家族の為にも、ご自身のお身体を大切になさってください。
食事も十分に摂れなかったり、なかなか寝付けない日もあるかとは思いますが
それでもどうか、これからの日々に少しでも希望や楽しみを見出せるよう、
陰ながら応援させてください。
コメントありがとうございました。
yonamama
はじめまして。
5月半ばに大切なかけがえのないパートナーが亡くなりました。
年齢がいってからのつきあいでしたが、お互いに出会うべき人にめぐり逢えたような気持ちで、大事に思いあい支えあって過ごした12年間でした。
難病で余命宣告もされていましたが、あの日の明け方、突然病室で一人で逝ってしまいました。
まだ二人共、話したい事がたくさんあったのに。
もう二度と会えない所へいってしまった事が受け入れられず、毎日毎日会いたくて苦しくて、これからどうして生きて行けばいいのか、途方にくれています。
はじめまして、私は5月4日に最愛の父をなくしました。肺がんだったのですが一人暮らしだったため私が異変に気付き病院に一緒に行った時は末期の状態で検査の診断が出る前に死んでしまいました。入院から16日後でした。父は、76歳でした。一人も心配だと思い近くに引っ越して来たばかりで越して来てから3週間しか一緒にいられませんでした。もっと早くに来ていたらこんな事にはとか、ずっと一人で苦しませてしまったとか、自分を責める毎日からなかなか抜け出せません。
ですが、大変な思いをされている方は沢山いらっしゃいますね。突然、ご主人をなくされたり、お子様を事故で、、、。私も、3人の子供がいますのでsako様のお気持ちを考えると胸が苦しいです。皆様の心に、光が差し込む日が1日でも早く来ますように、こころからお祈りいたします。
はじめまして
私は1ヶ月程前に主人を胃がんで亡くしました。
もうすぐ娘が一歳2ヶ月になろうとしていた時です。
勝手によなままさんと似てるなと思いながらブログを拝見させていただきました。涙が止まりませんでした。
私には胃がんの治療という期間があり、ある適度の覚悟をしていたとはいえ、主人ともう会えない、声を聞けない、抱きしめてもらえない、娘と遊んでる姿を見ることができない、など色々と考えると辛くてたまりません。
よなままさんはご主人と突然の別れだったということで、私が想像するより遥かに辛い経験をなさったと思います。
他にも辛い経験をされた方はたくさんいるのに私はまだ現実を受け入れられず、なんで主人じゃなきゃダメだったのか、外に出かけると同じくらいの子を持つ家族が羨ましくて仕方なかったり、旦那の愚痴ばっかりSNSで呟いてる友達に相手がいるだけいいのにと苛立ったりしてししまいます。
その反面、私も主人が残してくれた最愛の娘がいるおかげで毎日生活できています。人間って不思議ですね。悲しく辛いのに普通の生活に戻りつつあります。
でも主人に会いたくてたまりません。
乱文ですみませんでした。
コキン様
コメントありがとうございます。
内容読ませていただいて、思うことが全く一緒だったのに大変驚きました。
私も死別後は、何でここに夫がいないのか・・・周りの家族は幸せそうにしているのに、
なぜ私だけこんな若くして夫を亡くしてしまったのか、激しい悲しみと共にしばらく混乱状態が続きました。
主様の今の心境を察するに、まだまだ実際は大変お辛いことと思います。
それでも、子供がいることで、やらなければいけないこと、それに対する責任感を強く感じているでしょう。
まずは出来ることを主様の出来る範囲で、一つずつこなしていってください。
必要に応じて、周りの人に助けを求めながら。
私もそうですが、お子さんにとっては、親は主様だけになってしまいました。
自分自身の身体を労わることは、お子さんの為になります。
私もそのことを日々自分自身に問いかけています。
コキン様のこれからの人生、たくさんの笑顔があふれますように!