今の時代、昔からあるような大型の仏壇を買うケースが減っている代わりに、ミニ仏壇と呼ばれる小さな仏壇や簡易仏具が選ばれるようになりました。
私も実際に使っていますが、大きなスペースを必要としない丁度良い大きさで、色もピンク色ととても可愛く気に入っています。
子供もまだ小さいため、興味を持ちやすいよう、犬がついている鈴のような可愛いおりんを買いました。
そんな私も実際に使っている簡易仏具、ミニ仏壇のメリットデメリットをそれぞれご紹介したいと思います。
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目次
そもそもの仏壇の意味合いとは?

仏壇とは、仏を祀(まつ)る壇全般を指し、一般家屋の中につくられた仏教の礼拝施設を意味します。
日本では、寺院本堂の祭壇と区別する為、一般家庭の仏壇を指して「御内仏(おないぶつ)」という呼称もされています。
「御内仏」の意味には、寺院にて庫裡(くり)と呼ばれるダイニング等を意味する場所や、客殿(きゅうでん)と呼ばれるお客様をおもてなしする客間等につくる小型の祭壇などの意味も含んでいます。
日本仏教では宗派ごとに指定された様式にて、仏壇の内部に本尊や掛軸・供物などに加え、先祖供養のための位牌や過去帳などを祀るのが一般的です。
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仏壇を必要とする理由って?

私達が仏壇を家に置く理由は、ご本尊様をお迎えする為です。
本尊(ほんぞん)とは、仏教寺院や仏壇などに最も大切な信仰の対象として安置される仏像を意味します。
また、お守りとして身辺に常時携帯されるもの、仏や菩薩などの彫刻・絵画・曼荼羅(まんだら)などの意味も含んでいます。
この本尊は、それぞれの宗教で崇拝するものが異なる為、一概に1つをあらわすものではありません。
例えば、真言宗の中心的尊格は大日如来(だいにちにょらい)が当てはまりますが、各寺院の本尊は釈迦如来(しゃかにょらい)、阿弥陀如来(あみだにょらい)などそれぞれに異なります。
具体的に、一般的な宗派として、「浄土宗」、「浄土真宗」、「真言宗」、「天台宗」、「曹洞宗(禅宗)」のそれぞれの本尊をご紹介します。
①浄土宗
本尊は阿弥陀如来。
教義は、専修念仏を中心とします。浄土専念宗とも呼ばれます。
②浄土真宗
本尊は、阿弥陀如来一仏。
しかし高田派及び一部は、阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩を本尊とします。
③真言宗
中心的尊格は大日如来ですが、各寺院の本尊は釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、観音菩薩、不動明王などさまざま。
④天台宗
ご本尊は、阿弥陀如来や釈迦如来ですが、一般家庭では阿弥陀如来の場合が多くあります。
⑤曹洞宗(日本では禅宗)
禅の教えでは、本尊や経典は使用しない=お経を唱えないのが本来の姿。しかし、実際には、本尊としては釈尊もしくは大日如来、薬師如来、観世音菩薩等の像を祀(まつ)るなど、各派によってバラバラな本尊や経典が用いられています。
このように、仏壇に安置する本尊は宗派によってそれぞれですが、これは、全ての仏は宇宙の真理の象徴であり、法身である大日如来が、姿を変えて現われたものとする観念に基づいているのだそう。
仏壇にも種類がある!大きく3つに分けられる分類とは?

仏壇をおおまかに分類すると3つに分けることができます。
その1つ目は金仏壇(きんぶつだん)と呼ばれるもので、白木に漆を塗り、金箔や金粉を施すことからこの名が付きました。

2つ目に唐木仏壇(からきぶつだん)と呼ばれれる、唐木(シタン、コクタン、タガヤサンなど)が使用された仏壇の総称を指すものです。

最後に家具調仏壇(かぐちょうぶつだん)があります。
わたしが持っている簡易仏具もこの分類に当てはまります。
最近ではこの家具調仏壇が多く買われるようになったそうで、ミニ仏壇・簡易仏具もこの分類に多く属しているようです。
家具調仏壇は、20世紀後半の日本の都会型住居に合うようにデザインされたもので、都市型仏壇ともいいます。
また、従来の仏壇よりも小型に作られている仏壇が多く存在しており、おうちのスペースが足りない方などには、根強い人気があるといいます。

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ミニ仏壇に最低限必要なものとは?

お仏壇にはご本尊やお位牌を安置する他に仏具と呼ばれるものを飾ります。
仏様やご先祖様を敬いお供物をささげ、お参りする為の道具が仏具と呼ばれ、必要最低限とされる花立・香炉・ろうそく立てからなる三具足(みつぐそく)があれば、お祈りすることが可能になります。
この三具足の用意は、宗派に関わらずほぼ共通です。
その三具足に、ご飯とお水(お茶)のお供えをプラスすると、五供(ごぐう)と言い、またそれらの仏具を5具足といいます。
この五供を基本に考えて、さらに線香立てをプラスしたものが6具足といいます。
六具足を揃えたい場合でも、現代の仏具は最低限のスペースでも十分お祈りが出来るよう、小さいものからも用意されている為、少しのスペースでも十分安置することが可能です。
ミニ仏壇、簡易仏具は、マンションが狭くて置くことが出来ないという方たちでも、問題なく置く事が出来るとても利便性の高いものになっています。
実際に私が使っているおりんはこちらです。

「住んでいる地域で一番有名な仏壇屋さんで1万円程で購入しましたが、amazonでも購入出来るようでした。実はamazonの方が微妙にお安いです。
子供にはとても魅力的なようで、興味津々、自ら音を鳴らそうとします。」
それでは、実際に私が簡易仏具を使って感じるそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
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簡易仏具・ミニ仏壇を使うメリット3選

①安価に用意でき、通常のお仏具と同様お祈りする場を設けられる
本来、お仏壇の飾り方は宗派によって異なりますが、ミニ仏壇の場合は形式にこだわらずに故人の写真や思い出の品を自由に飾ることができ、お部屋の雰囲気やインテリアに合わせて、祈りの場を設けることができます。
②お仏壇を置く部屋がない場合に、最低限のスペースで安置可能
通常、お仏壇を置く場合には、それなりのスペースを必要とします。従来の仏壇は、大型故に値段が高く、部屋の一画をどうしても占拠してしまいます。
その点、ミニ仏壇は置く場所や環境、用途などによって様々の形から選ぶことができます。
近年では、手を合わせる場所を自由に演出し、持ち運んだり、お部屋のお好きな場所に置いて供養する「手元供養」というものさえ、広がりを見せているのだそうです。
【はじめての手元供養セット】
はじめて手元供養をされる方におすすめの「お得なミニ仏壇セット」というものが販売されています。
個別に仏具を買うよりもとてもお安く揃える事が出来るようで、仏具、おりん、ミニ骨壷など、ミニ仏壇と一緒に揃えたい手元供養の品があります。
③生活スタイルに馴染むデザインを選ぶことができる
最近では、現代の私達の生活スタイルやお部屋にも馴染む、おしゃれで小さな仏壇や一緒に置ける仏具がとても多く販売されています。
お洒落なインテリアのような仏壇の他、宗教性はなく一見してお仏壇には見えない「祈りのステージ」というものもあるそうです。
亡くなった人をいつも身近に感じていたいという理由から、リビングに仏壇を置きたいと考え、お部屋の雰囲気に合うデザインを選ぶ方も多いのだそうです。
簡易仏具・ミニ仏壇を使用して実際に感じたデメリット3選

①小さいからこその扱いにくさがある
簡易仏具の場合は、1つ1つの仏具が従来のものよりも一回り小さくなってしまいます。私が持っている仏具は線香立てが小さい為、縁に線香が接触し焼けてしまったり、手がぶつかって灰がこぼれてしまいやすいと感じました。
また、仏具1つ1つの感覚が狭い為、注意してお焼香しなければ、簡単にやけどしてしまいそうだと思いました。
②デザイン性が高く自然に家具に溶け込む為、仏具だと気付かれにくい
お客様が家に来た際に、リビングに置いてある仏具に気付かれない場合がありました。
パッと見て仏壇とわからないデザイン性は、良くも悪くもプラスに働くメリットと相反してマイナス面もあるように感じています。
③物によっては作りが不安定で壊れやすい
現在、ミニ仏壇といっても様々で、バラ売りの簡易仏具など多岐にわたる種類が販売されており、その多くはWEBを通して通販サイトで買う方が増えて来ているようです。
しかし、通販では直接見て触り、悩むことは出来ません。
簡易仏具はこじんまりしているものが多い為、中には作りが脆く壊れやすい仏具もあります。
実際に私が使っているおりんは、針金を使い鈴のように鳴らすタイプなので、通常のおりんよりも遥かに壊れやすいことを実感しています。
(その分とても可愛いので、丁寧に扱えば問題なく使用出来ますが・・・。)
簡易仏具やミニ仏壇を通販サイトで買う場合は、必ず過去に買った人のレビューを確認し、どんな評価があるのかを調べることをお勧めします。
以上、これからミニ仏壇もしくは簡易仏具を買おうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。